高野山麓空海伝承地図
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高野山
宿坊によっては、「写経」や「阿字観(あじかん)」の他、朝から読経や礼拝のお勤めをする「朝勤行(あさごんぎょう)体験」や護摩木を焚いて祈願する「護摩祈祷」などの修業体験ができたり、精進料理をいただくことができます。
参考サイト:和歌山県公式観光サイト
弘法大師空海
延暦23(804)年、中国(唐)に留学して、真言密教の最高権威(第七祖)恵果阿闍梨(けいかあじゃり)に出会い、その正式な継承者となり、大同元(806)年、帰国しました。
平安時代初期の日本が生んだ最高の哲学者にして、美しい文章を流麗な筆致で綴る超一流の文学者。人々のために泉を掘り当て、池を修築する社会事業家。そして何よりも生きとし生けるものの幸せをひたすら祈る宗教者でした。
弘仁7(816)年、高野山に「修禅の一院」金剛峯寺を創建。承和2(835)年、同山にて入定(にゅうじょう)。入定から86年後の延喜21年(921年)、醍醐天皇から「弘法大師」の諡号(しごう)を賜りました。
画像出典:総本山金剛峯寺
参考サイト:和歌山県公式観光サイト
高野山麓に伝わる
空海ゆかりの物語
伝承一
・空海が唐から投げた法具が高野山へ
空海が唐より帰国される折、真言密教を広めるにふさわしい場所を求めるため、日本へ向けて三鈷杵(さんこしょ)と呼ばれる法具を投げました。後に空海が高野近辺を訪れたところ、一本の松にその三鈷杵が引っかかっているのを発見し、空海はこの地こそ真言密教にふさわしい土地であると悟られたそうです。このことから、その松は「三鈷の松」と呼ばれています。
珍しい三つ葉の松の葉は三鈷杵の「三」にちなんで縁起物とされており、その落ち葉をお守りとしてお持ち帰りになる参詣者の方々もいらっしゃいます。
参考サイト:
総本山金剛峯寺、和歌山県公式観光サイト
伝承二
・空海を高野山に導いた
2匹の犬
伝承三
・空海の母公が醸した酒と九度山
伝承四
・空海も辿った高野山への参詣道
高野山町石道は、空海が高野山を開創した際、木製の卒塔婆を建てて道標とした表参道です。後に木製に代わって石造の五輪卒塔婆が建立されました。
町石は単なる道標ではなく、参拝者は卒塔婆型町石に礼拝をしながら高野山を目指していたことが分かります。壇上伽藍から慈尊院まで1町(約109m)ごとに180基、壇上伽藍から奥之院御廟までに36基の町石が建てられています。
参考サイト:和歌山県公式観光サイト
伝承五・高野山案内犬ゴン
伝承六
・豊臣秀吉が高野山から
馬で駆け降りた道
伝承七
・空海は今も奥之院で人々を見守っている
空海が御入定されてから86年後、醍醐天皇は「弘法大師」の諡号を贈られました。その報告のため高野山へ登られた観賢(かんげん)僧正は、奥之院の御廟で醍醐天皇が夢に見たとおりの空海に出会われました。
この伝説から、空海は今も奥之院に生き続け世の中の平和と人々の幸福を願っているという入定信仰が生まれました。
参考サイト:
総本山金剛峯寺、和歌山県公式観光サイト
高野山と
四国八十八ヶ所
四国八十八ヶ所とは、空海ゆかりの霊場(寺院)八十八ヶ所のことで、一般には、弘仁六年(815)、空海が42歳の厄除け祈願に八十八ヶ所の寺院を選び、霊場を開創したとされています。
この八十八ヶ所霊場を巡り歩く四国遍路は、空海の入定後、修行僧たちが空海の足跡をたどって旅をしたのが始まりとされています。現在では、徳島県を「発心の道場」、高知県を「修行の道場」、愛媛県を「菩提の道場」、香川県を「涅槃(ねはん)の道場」、そして、高野山を「究竟(くぎょう)の道場」としています。
究竟とは、魂が祖霊となって宇宙霊界で生き続けることをいい、すぐれた知恵を得て、すべての人のために尽くす段階です。お遍路は、この究竟に至るまでの修行の道のりだといわれています。
参考文献:弘法大師空海と四国八十八ヶ所(株式会社洋泉社)
高野山麓の世界遺産
登録社寺と参詣道
※ 橋本・伊都広域観光協議会では、高野山とその麓の地域を一体として「高野山麓」と呼んでいます。
総本山金剛峯寺
(そうほんざんこんごうぶじ)
平安時代の初めに空海によって開かれた真言密教の聖地です。特に「奥之院」と「壇上伽藍」は2大聖地として信仰を集めています。伊都郡高野町高野山132
0736-56-2011
https://www.koyasan.or.jp/
丹生都比売神社
(にうつひめじんじゃ)
1700年以上前に創建された神社。紀伊国一之宮。空海はこの神社から神領地の一部であった高野山を授かり開創しました。伊都郡かつらぎ町上天野230
0736-26-0102
https://niutsuhime.or.jp/
金剛三昧院
(こんごうさんまいいん)
北条政子が夫源頼朝の菩提を弔うために建立した宿坊寺院。国宝多宝塔をはじめ、多くの重要文化財を有する古刹です。伊都郡高野町高野山425
0736-56-3838
https://www.kongosanmaiin.or.jp/
慈尊院(じそんいん)
高野山が女人禁制だった当時、空海の母公はこの院で生涯を過ごしました。「女人高野」と呼ばれ「乳房型絵馬」が大変珍しいお寺です。伊都郡九度山町慈尊院832
0736-54-2214
http://jison-in.org/
丹生官省符神社
(にうかんしょうぶじんじゃ)
空海が慈尊院とともに創建。町石道の登山口に鎮座し、導きの神様として尊崇されています。伊都郡九度山町慈尊院835
0736-54-2754
http://niujinja.sakura.ne.jp/
丹生酒殿神社
(にうさかどのじんじゃ)
丹生都比売大神が降臨した際、酒を造り供えたことに由来すると言われています。晩秋には黄金色に輝く大イチョウが見られます。伊都郡かつらぎ町三谷631(神社)
0736-22-0300(かつらぎ町観光協会)
町石道(ちょういしみち)
空海が切り開いた修行の道であり、高野参詣の表参道。皇族、貴族、武士、庶民あらゆる人がこの道を歩きました。慈尊院(九度山町)から壇上伽藍根本大塔、奥之院の弘法大師御廟(高野町)へ至ります。
戻る黒河道(くろこみち)
山麓の宿場町橋本から高野山への近道とされ、地元の人が産物を納めるために使われてました。清水(橋本市)から久保(九度山町)を経由し、粉撞峠(こつぎとうげ)を越えて高野山へ至ります。
戻る京大坂道(きょうおおさかみち)
京都・大阪方面から紀見峠を越えて高野山へ至る参詣道。学文路(橋本市)、河根(九度山町)、神谷(高野町)を経由し、不動坂(世界遺産)を上り不動坂口女人堂に至ります。江戸時代にはこの道が最も利用されました。
戻る三谷坂(みたにざか)
丹生都比売神社の鎮まる天野は、古くは人の住むことが許されず、神職も丹生酒殿神社のある三谷に住み、この道を通っていたと伝わります。高野への参詣道となり、沿道には笠石、頬切地蔵などの仏教関連の石像物が残っています。
戻る女人道(にょにんみち)
明治5(1872)年まで女人禁制だった高野山において、女性たちが高野山の外周を巡り、7つの入口に設けられた女人堂をたどった道です。不動坂口女人堂だけが唯一現存しています。
戻る伝承ゆかりの
高野山麓の品々
精進料理
精進料理とは、肉や魚などの「なまぐさ」を使わない料理です。高野山の精進料理のルーツは「振舞料理」で見た目にも豪華です。(一社)高野山宿坊協会 / (有)高野山参詣講
伊都郡高野町高野山600
0736-56-2616
https://www.shukubo.net/
みちびき犬みくじ
神社に祀る高野御子大神のお使いの黒犬と白犬がモチーフです。なお、この二頭が空海を高野山に導いたとされています。丹生都比売神社
伊都郡かつらぎ町上天野230
0736-26-0102
https://niutsuhime.or.jp/
高野山麓精進野菜
かつての、山麓の集落でとれた旬の農産物を高野山に納める習慣を再現し、「高野山麓農産物産地化協議会」が野菜のブランド化を進めています。高野山麓農産物産地化協議会事務局
橋本市東家1-1-1
0736-33-6113
佛手柑(ぶっしゅかん)
インド原産の果実で、その形が佛の手に似ていることから、佛手柑と呼ばれています。独自の製法で甘露漬けにしています。かさ國
伊都郡高野町高野山764
0736-56-2327
http://www.mirokuishi.com/
爪剥酒(つまむきのさけ)
空海の母公が、空海のために穀物の籾を一粒一粒自ら爪で剥いて醴酒を醸したと言われています。初光酒造(株)
紀の川市貴志川町丸栖87
0736-64-3320
http://www.yorokobi.jp/
高野山麓の宿泊施設
一般社団法人 高野山宿坊協会
高野山でのお泊りにはぜひ宿坊をご利用ください。
宿坊選びも楽しみのひとつで、庭園などそれぞれに特徴があり、宿坊自慢の精進料理を召し上がりながら、心安らぐ霊場での一夜をお過ごしください。伊都郡高野町高野山600
0736-56-2616
https://www.shukubo.net/
天然温泉 ゆの里 /
お水の宿 このの
不思議な力を持つ三種の銘泉が有名。
銘泉を使った料理や化粧品が好評です。料理には自家製の無農薬野菜と、ゆの里ご自慢の水「月のしずく」を使用。ここでしか食べられないものとなっております。和歌山県橋本市神野々898
[ゆの里]0736-33-1126 / [このの]0736-32-7747
https://www.spa-yunosato.com/
山荘 天の里
約6000坪の広い敷地に、1日8組だけのお客様。
木の温もりある、4棟全8室のラグジュアリールームの客室で、日々の喧噪から離れて静かにゆったりと非日常の時間をお楽しみください。和歌山県伊都郡かつらぎ町下天野1620
0736-26-0753
https://amanosato.com/
交通アクセス
公共交通機関の場合
◆ 大阪方面から
- ▶なんば駅から橋本駅まで(約50分)
◆ 京都方面から
- ▶京都駅から新今宮駅まで(約60分)
▶新今宮駅から橋本駅まで(約50分)
◆ 奈良方面から
- ▶奈良駅から王子駅まで(約15分)
▶王子駅から橋本駅まで(約70分) - ▶奈良駅から新今宮駅まで(約40分)
▶新今宮駅から橋本駅まで(約50分)
自動車利用の場合
◆ 大阪・京都方面から
- ▶阪和自動車道・美原JCTから南阪奈道路・新庄ICまで(約15分)
▶新庄から国道165号(大和高田バイパス)で橿原まで(約10分)
▶京奈和自動車道・橿原高田ICから橋本ICまで(約30分) - ▶ 阪和自動車道・美原JCTから岸和田和泉ICまで(約15分)
▶ 岸和田和泉から国道170号・480号でかつらぎ町まで(約30分)
◆ 四国方面から
- ▶ 南海フェリー・徳島港から和歌山港まで(約2時間20分)
▶ 和歌山港から阪和自動車道・和歌山ICまで(約25分)
▶ 和歌山ICから京奈和自動車道・橋本ICまで(約40分) - ▶ 神戸淡路鳴門自動車道・鳴門ICから阪神高速を経由し阪和自動車道・和歌山ICまで(約2時間50分)
▶ 和歌山JCTから京奈和自動車道・橋本ICまで(約35分)
◆ 奈良方面から
- ▶ 京奈和自動車道・橿原高田ICから橋本ICまで(約30分)
バス利用の場合
丹生都比売神社への参拝はかつらぎ町コミュニティバス(天野コース:通年)をご利用ください。
◆JR笠田駅 ⇄ 丹生都比売神社
地域の語り部さんの案内で
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0736-54-2019
「和歌山県」×「YAMAP」共同企画和歌山県街道マップを
デジタル化しました!
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